超初心者向け vim チュートリアル

意外と知られていないのですが、vim には、まったくの初心者が、基礎的な一通りのコマンドを数日で完全に覚えることができるチュートリアルプログラムが付属しています。

そのプログラムは、vimtutor といい、Ubuntu の場合、vim-runtime パッケージに含まれています。

マニュアルによると

チュートリアルを完了するのに必要な時間は、覚えたコマンドを試すのにどれだ
け時間を使うのかにもよりますが、およそ25から30分です。

と、紹介されており、実際 30 分もあれば終わる内容です。1 日 1 回やれば 3 日目にはほぼ完璧に基礎のコマンドは覚えることができるでしょう。vim を覚えたい方は、まずはここから始めてみては如何でしょうか。

LANG=ja_JP.UTF-8 vimtutor

と、ロケール指定で起動することにより、日本語でチュートリアルを実施できます。

[コメントより追記]

vimtutor ja

と言語指定も出来るようです。引数に何も指定しないと $LANG に指定の言語が使われます。


チュートリアルはレッスン 1 からレッスン 7 まであります。以下に目次を載せておきます。

レッスン 1.1:  カーソルの移動
レッスン 1.2: VIM の起動と終了
レッスン 1.3: テキスト編集 - 削除
レッスン 1.4: テキスト編集 - 挿入
レッスン 1.5: テキスト編集 - 追加
レッスン 1.6: ファイルの編集
レッスン 2.1: 削除コマンド
レッスン 2.2: その他の削除コマンド
レッスン 2.3: オペレータとモーション
レッスン 2.4: モーションにカウントを使用する
レッスン 2.5: より多くを削除するためにカウントを使用する
レッスン 2.6: 行の操作
レッスン 2.7: やり直しコマンド
レッスン 3.1: 貼り付けコマンド
レッスン 3.2: 置き換えコマンド
レッスン 3.3: 変更コマンド
レッスン 3.4: c を使用したその他の変更
レッスン 4.1: 位置とファイルの情報
レッスン 4.2: 検索コマンド
レッスン 4.3: 対応する括弧を検索
レッスン 4.4: 間違いを変更する方法
レッスン 5.1: 外部コマンドを実行する方法
レッスン 5.2: その他のファイルへ書き込み
レッスン 5.3: 選択した書き込み
レッスン 5.4: ファイルの取込と合併
レッスン 6.1: オープンコマンド
レッスン 6.2: 追加コマンド
レッスン 6.3: その他の置換方法
レッスン 6.4: テキストのコピーとペースト
レッスン 6.4: テキストのコピーとペースト
レッスン 6.5: オプションの設定
レッスン 7.1: オンラインヘルプコマンド
レッスン 7.2: 起動スクリプトの作成
レッスン 7.3: 補完


vimtutor を起動すると、以下のように、チュートリアルのテキストが vim で開かれますので、実際に編集しながらチュートリアルを進めることが出来ます。なお、このファイルはテンポラリファイルとしてコピーされたものですので、上書き保存してしまっても、原文が書き換えられることは無いので問題ありません。

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                       レッスン 1.3: テキスト編集 - 削除


    ** ノーマルモードにてカーソルの下の文字を削除するには x を押します **

  1. 以下の ---> と示された行にカーソルを移動しましょう。

  2. 間違いを修正するために、削除する最初の文字までカーソルを移動します。

  3. 不必要な文字を x を押して削除しましょう。

  4. 文が正しくなるまで ステップ 2 から 4 を繰り返しましょう。

---> その ううさぎ は つつきき を こええてて とびはねたた

  5. 行が正しくなったら、レッスン 1.4 へ進みましょう。

NOTE: 全てのレッスンを通じて、覚えようとするのではなく実際にやってみましょう。




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                       レッスン 1.4: テキスト編集 - 挿入


         ** ノーマルモードにてテキストを挿入するには i を押します **

  1. 以下の ---> と示された最初の行にカーソルを移動しましょう。

  2. 1行目を2行目と同じ様にするために、テキストを挿入しなければならない位置
     の次の文字にカーソルを移動します。

  3. i キーを押してから、追加が必要な文字をタイプしましょう。

  4. 間違いを修正したら <ESC> を押してコマンドモードに戻り、正しい文になる様
     にステップ 2 から 4 を繰り返しましょう。

---> この には 足りない テキスト ある。
---> この 行 には 幾つか 足りない テキスト が ある。

  5. 挿入の方法がわかったら下のレッスン1の要約を見ましょう。